座間市長を訪問し、座間ハイツのマンション防災取り組みを視察しました
2022年7月、座間市の市長を表敬訪問し、東建座間ハイツのマンション防災への取り組みを視察しました。
私たち視察グループは、最初に佐藤弥斗(さとう みと)座間市長を表敬訪問しました。
次に市長室 危機管理課 花上征之課長、齋藤純係長のご案内で、NPO法人ざま災害ボランティアネットワーク 濱田代表理事と情報交換の時間を持ちました。
その後、一行で座間ハイツへ赴き東建座間ハイツ2号棟 田中理事長、NPO法人ざま災害ボランティアネットワーク 佐々木氏にも加わっていただいて現地を視察しました。
私たち横浜からの視察グループは、当視察を企画してくださったレイディアントシティ本郷台管理組合 中山隆災害対策委員長を筆頭に、NPO法人かながわ311ネットワーク 坂井誠仁理事(マンション管理士)、同 伊藤朋子代表理事(防災士)、茅ヶ崎市マンション防災自治会 宇田川栄子氏、株式会社ヘッドウェイ 椛澤大三氏、それに私 こしいしかつ子の計6名のメンバーでした。
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高まる栄区の共同住宅率
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昭和の高度成長期から長らく戸建て住宅率が高かった栄区ですが、近年は駅前を中心にマンション建設が進み、共同住宅率が上がっています。
この変化に気付き、防災の視点においてもしっかり着目して対応しなければならないと考えています。
横浜市としても、国の法改正と連動し防災マンション認定制度など取り組みが始まっています。
それによるマンション価値の向上や住民の意識の変化への影響には期待が持てると思います。
しかし、直接的でもっとも必要なことは、実際に災害が起こったときに住民の命を守れるのか、その後の避難生活をサポート出来るのか、などのイメージをしっかり持ち、マンションならではのデメリットをメリットに変えていく着眼点とその努力です。
*いいね!やさかえ横浜会議でも、何度もテーマとして取り上げています。
・マンション管理「新時代」へ
・いいね!#024|2022年6月1日発行
・さかえ横浜会議 No.70/No.71|再考!防災意識、自助意識 〜その考え方、命を守れますか?〜
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地域防災拠点とマンション
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現在、小学校区を目処に「地域防災拠点」が設定されています。
ですが、もし近隣にあるマンション住民の多くが指定の地域防災拠点に一度に避難してきたら、拠点の受け入れ人数を大幅に超えてしまいます。
この事は地域防災拠点の運営に関わってくださる住民の間では、既に不安材料として認識されていることと思います。
しかし行政ではその不安に対する明確な対応策を、現在のところ持てていません。
そこで、今回の座間市視察となりました。
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座間市の先進事例
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このたび視察を快く受け入れて下さったのは座間市の大型マンション「東建座間ハイツ」です。その中の座間ハイツ2号棟は座間市と覚書を交わし、マンションの1棟を「地域防災拠点」と位置付けています。
防災を考える時、どこの地域、どこの自治会、どこのマンションでも行き当たる解決困難な課題がありますが、座間ハイツ2号棟はこの座間市との取り決めにより備蓄/電力/避難スペースの課題を解決する道を開きました。
現地での視察の詳しいレポートを、栄区本郷台駅前地域でマンション防災に長く関わり、このたびの座間市視察の提案者である中山 隆さん(なかやまたかしさん・レイディアントシティ本郷台管理組合)が寄せて下さいました。ぜひご一読下さい。
今後は栄区でも、実施可能なマンションから、こうした取り組みに着手できるよう働きかけてまいりたいと思います。栄区を出発点として、さらには横浜市全体で同じように進めていくことが必要なことと考えています。
このマンション防災というテーマは、マンション居住者だけに関わる話題ではありません。
マンション価値の向上が近隣の地価に影響するケースが多々ありますし、人口動態の一部として行政サービスが視点を変えるきっかけにも繋がることも有り得ます。
マンション居住者のみならず、近隣の戸建て住民にとっても大きなメリットになる「市民全体の事業」であると考えています。
どうぞ皆様のご意見とご協力をお願いいたします。