活動報告

さかえ横浜会議|会場 & Zoom開催! ~コロナで変わる社会・ピンチをチャンスに変えて!! いま私たちが知るべき危機管理リスクマネジメント

2020年9月11日開催「さかえ横浜会議」では、会場&Zoomのチャレンジを掲げ開催しました。
目前のリスクとマネジメントにおけるレクチャーから、再認識すべきことや栄区で新型コロナウイルス感染者が少ない理由が浮き彫りに。未来へのヒントもお見逃しなく。


△Zoom 参加をすると、こんな風に見えます

2020年9月の「さかえ横浜会議」は、会場&Zoomという初の試みで開催しました。

前半は企業リスクマネジメント代表 白木大五郎先生と横浜薬科大薬学部レギュラトリーサイエンス研究室専任講師 田口真穂先生(お二人は、実は親子)両先生からのレクチャー、後半はパネルディスカッションとして両先生を迎え、会場全体で講義いただいた内容をふまえて、栄区の現状と認識すべきこと、私たちの暮らしについてトークで盛り上がりました。当日の様子をご覧ください!

◎白木先生、田口先生によるレクチャー
まずは、田口先生のレクチャーです。新型コロナウイルスについて、改めて認識しておきたい特徴、そして日常生活の注意点やマスクの効果、換気のポイントなどについて、スーパーコンピューター富岳を使った実験をスライドで見せながらお話いただきました。


△スーパーコンピューター富岳での実験結果。マスクは布でも不織布でも、一定の効果があります


△換気は対角線に窓を開ける!

換気は、対角線になるように窓を開けます。少し開けるだけでも効果的で、空気の出口を大きく開けるのがポイント。これは、今日から実勢できますね。

次に、白木大先生のレクチャーは、コロナ禍のリスクと、そのマネジメントについてです。



△社会現象と時代の動きを再認識するレクチャー

これまでと違ってしまった暮らしぶり、不安を隠せない状況が続くなかで、個人個人が把握していくべき重要なテーマです。見方によっては重く感じてしまう内容を、白木先生はユーモアとセンスにあふれる川柳披露も交えて、前向きに考えられる視点でお話くださいました。

両先生のお話から見えたことはたくさんありましたが、ここでは3つ、ご紹介します。

  • リスクをしっかり把握してはじめて、有効な対策がとれる
  • 何が有効か理解できていれば、やみくもに恐れることはない
  • 社会情勢に合わせて、私たちが変化していくときである

先生がた、改めてご講義をありがとうございました。
これからもさかえ横浜会議では、栄区ならではの産物や生まれ出たアイデア、課題について、両先生からのアドバイスを活かしつつ取り上げていきたいと思います。

◎パネルディスカッション
続いては、両先生のレクチャーを受けて、司会の星野先生、会場、Zoomと参加者全員でこれからのこと、また栄区についてのディスカッションです。


△和やかに、かつ鋭い視点で

熱いトークを一部、ご紹介します!

白木先生:
感染症は本当に怖い。これまでの日常にありがたさを感じ、これからを乗り切っていくために、一人ひとりの心構えが大切だと感じます。自粛続きで、人と会う大切さに気付いた点もありますね。

わが国の対策は、グローバルに見ると、とてもうまくいっている。
重傷者、死者は少ない。ここは、みなしっかりと認識すべき点です。「お願い」だけでしっかり対応する、日本人の国民性がよい結果に結びついています。

同時に、グローバルな時代の怖さも感じました。時代の変化により、新たに出てきたリスクも複数あります。リスクマネジメントは、リスクを知ることからはじまりますが、今回で、ここを意識した人は多いはず。環境は、大きな変化をもたらします。それについての、みなさんの意見を聞きたい。

星野さん:
同館。マスコミは失敗したとはやしたてますが、決してそうではありません。専門家たち、政府は国民性を理解し、信頼したうえで働きかけました。そして国民はそれに、しっかり答えた。その結果です。こんな成功した先進国はない。

会場から:
専門家の田口さんからみて、日本の医療面の対策における成功は、どんな理由からととらえていますか?

田口先生:
たとえばイタリアは、病院のベッド数を減らして赤字病院をつぶす対策をとりました。経済面から見たら、対策のひとつでしょうが、日本は、これをやらずに踏みとどまった。それは、ベッド数減少と、感染症対策との関わりをしっかり把握していたからです。医療において、必要なときに必要な治療を受けられる体制をとれているこが理由と考えます。

また、新型コロナウイルスについては、治療法も少しずつわかってきました。免疫暴走には、昔からある薬、ステロイド剤が効きます。また、それをどんなタイミングで使うべきか、投与も的確です。

白木先生:
先進国アメリカに死者が多いには、格差社会が関係しているといえるでしょう。貧富の差も、関係している。

星野さん:
日本人独特の厳しすぎる衛生管理も、いい形で作用しましたね。日本は飲み水で手を洗うのが通常ですが、そんな国はそうそうありません。手洗いうがいの習慣については、神社 初詣での作法からもわかることがあります。
外部から境内に入るときに手を洗い、口を清めます。もう、根本的に手洗いうがいが身についている国民なんですね。

白木先生:
きれい好きという国民性は、たしかに関係していますね。海外からは、「日本人が旅行で来ていたときは、街はきれいだった」という声もあるんですよ。

チャットから輿石先生へ:
新しい生活様式といっていますが コロナが去ったあとでもこのような生活様式は続ける必要があると考えますか?

輿石市議:
私の立場から、確実なところを返答するのは困難ですが、今回の事態は、これに限ったことではない 、また新しいものがやってくる可能性も、この先にまた違うものがやってくる可能性があると考えます。そういった意味では、新しい生活様式はキープすべきではないでしょうか。

田口先生:
いまでも、感染者の多さによるレベルがあってそれごとの対策が必要です。そして対応も変わってきます。

白木先生:
指定感染症は、そろそろ外してもよいのかもと検討されはじめてきていますね(9月11日現在)。

Zoomから: 
田口先生に質問です。マウスシールドを使うようになったら、生活が楽になり、日常的に使っています。レクチャーで、換気を強化して使う必要がある、とお話いただきましたが、正しく使うポイントを教えてください。

田口先生:
マウスシールドは、前に向けて大きな飛沫を防ぎますが、小さい飛沫は横からもれていきます。そういう意味では、やはりマスクが確実です。でも、マスクって苦しいですよね。
ですので、基本はマスク、マウスシールドを使うときは、換気により気を使うなど、気を付けながら使い分けていきましょう。

Zoomから:
前から話題になっていますが 栄区はコロナ陽性者の発生率が少ないです。ほかの区に比べたら、あいかわらず非常に低い。原因はなんなんでしょう。

星野さん・輿石市議:
ひとつには、セーフコミュニティを取得できている環境があるのではないでしょうか。
ふつうに動いているシステムが結果を出しているといえます。この素晴らしさを、もっと外に広げていきたいですよね。飲める水しか出てこないという環境はすばらしいです。水の感染がないし、日本の素晴らしい文化を、あたりまえのことを、あたりまえに続けるのが強みとなっています。

輿石市議:
栄区の陽性者は現在38人(9/11現在)。いろいろな要因はあります。郊外部で商業スペースが少ない、人口密度が低い、いい意味で格差が少ないこともあるでしょう。ただ、それだけではありません。価値観の近い人たちがコミュニティを大事にする。自治体加入率市内一位で治安が保たれていることも、大いに関係しています。

セーフコミュニティの認証を取得しているhttps://www.city.yokohama.lg.jp/sakae/shokai/safe/safecommunitytowa.html

価値観を継続するために、認証をとりにいっています。白木先生からみて、次の時代に引き継ぐにはどうしたらよいかそこは、私も知りたいです。

白木先生:
在宅が日常的になり、それまで見ることがなかった子どもの表情を見たり、会話がふえて
ありがたさがわかったのが今ではないでしょうか。いっぽう、外でストレス解消して帰宅、ができないのは、男にとってつらいものがあります。そこからコロナ離婚などはきているのでは。そんななかで、大事なのはやはり、リスクをしっかり認識して、確実に対策をとっていくことです。そして、それらを推し進めていくリーダーの存在も重要なのです。そういった機会、人材の育成もテーマとなってくるでしょう。

今後の社会のありかた、栄区の発展について、シンクタンク+リビングラボを掲げる「さかえ横浜会議」ではこれからも、何が必要かを見極め、私たちが持っているもの、できることは何かについて探求し、動いてていきたいと思います。すべての発信は「さかえ横浜会議」から!

2020年12月15日
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