街にあたたかく迎え入れてもらう安全な工事を/港南台・重症心身障害児者施設

港南台4丁目に建つ「重症心身障害児者施設」については多くの方の関心を集め、私も長く関わってきました。
横浜市では在宅の重心者の入所施設が不足しており、今後も対象者増加が予測される中、本施設へは私自身も大きく期待を寄せています。

しかし、施設の運用を近隣住民の方へご理解していただくためにも、工事にともなう危険性や生活環境の悪化について、工事を発注する行政は施工者に向けた高水準の注意指示を怠ってはなりません。
また議会と私たち自身も、そうしたことが粛々と実施されている様子を常にチェックしていくことが大切です。

そんな中、この重症心身障害児者施設の工事現場で、3月末日現在、道路に近い手前側に土が盛られていて、規定高の囲み塀を優に越えて外側から見ることができるほどの高さに盛り土が積み上げられていることに気付き、急いで確認しました。
私が見た時には、高い位置に重機が上がって土砂を叩き固めるような作業をしており、私個人としても少し怖い印象を受けました。

ここは災害時緊急輸送路に指定されている環状3号線に面しています。もしも強い地震の影響で積み上げた土砂が崩れ出たりすれば、3号線は緊急輸送路の役を果たせなくなります。そんなことになれば工事敷地だけの問題ではありません。また強雨で土砂が流れ出せば、歩行者や道路の車輌にも危険が及びます。緊急輸送路以前の問題とも言えます。

建築局によると盛り土の高さは3m強、土量は約2,500㎥、斜面の角度は30度で安全上支障はないとのこと。
この施設工事に関しては先行して施工した保育園の時から、舞い上がる粉塵・土ぼこりについての懸念がありました。


横浜市こども青少年局と建築局は、連携をとりながら、毎週、工事の課題を共有し、翌週の工事予定を確認する会議をもっているとのこと。万が一の惨事も起こさぬよう、今後も安全性最優先で市民に受け入れられる工事であって欲しいと望みます。

ここは、単に重症心身障害児者に向けた施設ということではなく、街の賑わいと安らぎを作り出す大切な拠点としても期待されているところです。
近隣の方々にとっては、工事途中においても様々なご心配をお持ちのことと思いますが、安心とご理解をいただけるよう、行政とともにひとつひとつ課題の解決に力を注いで参りたいと思います。開所は平成28年の予定です。


塀の内側には二重の土留めが施されていました

重症心身障害児者施設
所在地:港南区港南台4丁目6/定員:160人/地上3階建て 延べ約13,000㎡ 病院棟1棟、居住棟2棟
2014年着工・2016年6月開所予定

(こしいしかつ子リポート28号よりブログへ再録)

kabasawa

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