公共施設のあり方を考えることは、暮らしのあり方を考えること

公共施設の維持に年間839億円

高度経済成長期に集中して整備されてきた横浜市の公共施設の多くが老朽化しています。平成21年度から40年度までの公共施設の保全費は推定1.7兆円、1年あたり839億円になります。

一方、平成23年度中の横浜市の人口増加数は2,218人と過去最低。人口減少や高齢化社会が進み、財政基盤が脆弱になる中で、公共施設のあり方を検討する時期がきています。

役目を果たした公共施設、新たな利用価値に期待

公共施設の中には当初の目的が果たされ、別のニーズによって活用され、存続が望まれている施設も少なくありません。

栄プール(栄区野七里)はゴミ焼却の余熱を利活用した温水プールでした。平成13年以降、栄区焼却工場の中止に伴い補助ボイラーを 使用、平成18年11月以降は新規にボイラーを設置し、現在まで重油を焚いてプールを暖めています。

一方、本牧市民プール(中区本牧)は埋立てで消滅する浜辺の代替施設として建設されたものですが、開設から43年が経過し、利用者の世代交代によって 直接的な意義は薄れました。現在では新たな利用者世代によって、保健娯楽を目的に利用されています。
また、上郷・森の家(栄区上郷町)は、青少年健全育成に加え、横浜市南部エリアに残るまとまった緑地【つながりの森】の中に位置する本格的な宿泊施設としてなど、新たな利用価値の創造が期待できます。

それぞれの街のニーズにあった運営を

市民、区民がそれぞれの施設の何を必要としているのか。施設名称に掲げた表面的な役割だけでなく、そこに集うことで得られる活力・健康意識・絆にいたるまで出来るだけしっかり把握しなければなりません。そして市内一律の対応ではなく、それぞれの街の特性にあったあり方を実現していくべきと考えます。

青葉区では近隣複数の小学校でプールを共同利用する試みが始まっています。また、統廃合によって施設の数が減った場合でも巡回バスで施設を結ぶ事で遠くの施設に足を伸ばすことができるなど新しいコミュニティや地域を超えた絆が生まれる可能性もあります。

みなさまの声をこしいしかつ子までお寄せください

4月16日から5月25日、横浜市では公共施設のあり方について意見募集(パブリックコメント)を実施しました。551カ所のプールと8つの野外活動施についてみなさまからの意見を募集したところ、寄せられた回答は325件でした。
こうした意見は今後の参考とされます。しかし、私たちに身近な施設のあり方を決定するにあたり市民の意見が十分に集約されたとは思いません。
パブリックコメント期間は終了しましたが、今後とも継続して市民の意見を取り入れるよう、横浜市に要望しました。みなさまの声をぜひこしいしかつ子事務所までお寄せください。
パブリックコメントの基本となった「素案」のコピーをこしいしかつこ事務所にてお渡しできます。 
横浜市ホームページでもご覧いただけます。

http://www.city.yokohama.lg.jp/somu/org/sigoto/arikata/soan/

※パブリックコメント期間は終了しましたので、HPから意見提出はできません。

kabasawa

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