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栄プールと翠風荘、一体的に取組むために

令和2年3月31日に栄プールが閉鎖してから半年以上が過ぎました。
お隣の翠風荘(老人福祉センター)は、コロナ対応で閉鎖している間に水道設備の不具合が出たとのことで、再開予定を変更し閉鎖が続いています。

この野七里エリアは、地域の方と大和ハウスさんが協力して街の再生プロジェクトを行なっているところです。
神奈中バスの折返しスペースの一画にはローソンさんが店舗を開業しました。地域の方の憩いスペースもあり、お店の業務も地元の方々が従事されているようです。

そういった民間の皆様の先進的な取り組みの傍で、行政が携わる公共事業が次々と閉鎖しているエリアでもあります。

「Google マップ」など地図サービスを利用すると、空撮映像のような空からの視点で地域を一望することができます。
高く高く舞い上がると、栄プールや翠風荘…広く地域全体がみえてきます。統廃合で無くなった旧野七里小学校は暫定利用のまま、さらに、やはり閉鎖している旧上郷焼却工場もそのままという様子も見て取れます。すぐ向こうには「横浜市の7大緑地・円海山」が拡がります。

私は、地域の皆様のお声もいただきながら、このエリアで公共事業の新しい形を作れないものかと、手を替え品を替え、長く、絶え間なく取り組んできています。民間の企業の方にも広い視野を持ってご協力いただき、魅力的で持続可能な街づくりを作り上げたいと思ってきました。

しかし、現状では、閉鎖施設の駐車場ひとつですらカンタンには再利用できないという現実があります。
なぜなんでしょう。

大きな原因は「縦割り行政」にあると思います。
プールは市民局翠風荘は健康福祉局旧野七里小学校は教育委員会旧上郷焼却工場は資源循環局円海山は環境創造局
担当する部署それぞれが、自分たちの事業を進める土地として所管しているため、次なる総合的な計画の立案・推進は容易ではありません。

担当者が悪い…などという話ではなく、制度そのものが縦割りにならざるを得ない仕組みになっていると言えます。
栄プールが閉鎖した後、行政が横連携を取ることは、当時よりもいっそう難しくなっていると感じます。

◎成功の鍵は果たしてどこに…?

これらの施設ができた当時は、ある意味では今よりもずっと「横連携」が取れていたのではないかと思います。
資源循環局の管轄のゴミ焼却熱を、市民局の管轄の温水プールと健康福祉局の管轄の老人福祉センター「翠風荘」のお風呂に使い、環境創造局が管理している円海山のハイキングコースと合わせて利用する方は沢山いました。
そこに民間のバス事業者である神奈中さんが加わって、移動手段を支えて来てくださいました。

まちづくり全体をみんなで一緒に考えていくために「横連携」は欠かせません。
出来ない理由を列べるばかりでは前に進むことも出来ないと思い、まず関係する各部署の皆様にお声をかけ、栄区に集合していただきました(2020年7月)。
こうした働きかけを諦めず繰り返すことで状況打破にむけた意識を高めていきたい。そろそろ第2回を開催していただきたいと思っています。

これから先は、人口減少などにより経済成長が容易ではない時代を迎えます。
行政も地域の街づくりも、民間資金やノウハウを取り入れていかなければ、時代にあった施策は実現しません。
道のりは険しいけれど、区民の皆様のお声職員の皆さんの気概を力に、長年の制度の中で澱のように溜まった「縦割り行政の弊害」を取り除いて、ここ栄区で新しい動きを生み出していきたいと思います。

◎「野七里テラス」神奈中バス折返しスペースのローソン

◎翠風荘の賑わいを想う




こしいし かつ子

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こしいし かつ子